梅がほころぶ、この日は
銀座もとじの若旦那、泉二啓太(もとじ けいた)氏による「きもの美人講座」第一弾。
今回は春の装いをテーマに、
ゲスト講師に日本舞踊尾上流家元・尾上菊之丞氏を招いて、ふくでんで開催。
前半、柔らかい灯りのもと、魯山人の器を使った春の料理に舌鼓を打ちながら
朗らかな時間をお過ごしいただきました。
福田家若主人の福田貴之氏から料理の直接解説は和の美を学ぶひとときへの入り口。
そして後半。
まずは、泉二氏から、自己紹介をふまえ、
イギリスで洋服を学んでいたご自身が「きものってカッコイイ!!」と思い、
きもの の世界へ移ったきっかけや、きもの が出来るまでの製造工程。
かいこや職人さんたちの手間ひま、それぞれの土地に於ける手工業の貴重さを学びました。
そして真摯な泉二氏の姿勢にときめく ひととき、となりました。
さらに、座の席から一点、立ち上がって
尾上菊之丞師匠から、きものを着たときの美しい所作のいろはを手ほどき受けました。
きもの・羽織の羽織り方、手許のさばき方などなど。
中で、お師匠さん曰く、
「何処の国でもそうだと思いますが、本物の作法というものは、一朝一夕ではなりません。
繰り返し学び、繰り返し行うことで初めて習得できるもの、日本の文化も同じです。
僕はそう思っています。なのでコレさえ出来ればあとは大丈夫、というような教え方はいたしません。」
日々研鑽を重ね、日本舞踊を教えているお師匠さんならではの言葉が、
なるほど染み入ります。
鋭いひと言もマイルドなビジュアルとお声からか、サラリと心に響いてくるから不思議です。
外見に限らず、本物とは、えてして、そういうものなのでしょう。
きもの の世界も「美は一日にしてならず」
これから夏、秋、と会を重ねていくごとに、美を磨き上げていけるような
会にしてまいりたいと思います。
みなさま、引き続き、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
ご参加ありがとうございました。
◎当日の風景
銀座もとじ若旦那プラチナトーク 第一回 『春色美人のきもの』
■ 日時:平成26年3月1日(土)
■ 会場:東京/紀尾井町 福田家別館・ふくでん
■ 案内人:泉二啓太(もとじ けいた)
■ ゲスト:三代目 尾上菊之丞(おのえ きくのじょう)