Text by yayo
今回のくのや和塾のお稽古は、三弦(お三味線)のお稽古です。
講師は、深海さとみ先生です。
他のクラスでは、お筝を教えていただきましたが、今回は、深海先生からお三味線を教えていただきます。
深海さとみ先生のお稽古
先生のお弟子さんは、プロを目指される方ばかりです。
今日の和塾の塾生は、お三味線初挑戦!
どこまで、できるのでしょうか。
まずは、お三味線、この楽器についての講義をしていただきました。
お三味線には、3種類あります。
細棹(ほそざお)
中棹(ちゅうざお)
太棹(ふとざお)
と呼ばれます。
長唄、端唄、小唄は、細棹。
清元、常磐津、地唄は、中棹。
人形浄瑠璃の義太夫節、津軽三味線は、音が力強い、低音の太棹を使います。
今日のお稽古で使われたのは、中棹です。
そして、三味線のしくみ
3本の弦は、絹製で、一の糸、二の糸、三の糸と呼ばれますが、それぞれ太さが違います。
また、糸巻(いとまき)は、象牙でできていて、季節によって、
膨張したり、縮んだりします。
皮の部分は、中棹は、表面が、猫、裏が犬皮(けんぴ)が使われます。
棹の部分に使われる木は、紅木(こうき)、胴の部分は、花りんなどだそうです。
しかし、日本の楽器でありながら、木は、インドなどから輸入されるものが、ほとんどだそうです。
また、棹の部分にフレットはなく、胴から抜き取ることができ、さらに、3つに分解することができて、持ち運びに便利なコンパクトな鞄に入るようになっています。
駒は、水牛でできていて、
弦と皮面の間に挟まれ、接着されていません。
弦が直接触れているところなので、音色を大きく左右する箇所です。
地唄のものには、駒の中に、なまり、金、銀、などの、おもりがそれぞれ入っているものがあり、その、入っている、金属によって、音色が全然違います。
金は、上品な感じ、銀は、大きく派手な音になります。
その日の湿度などで、駒の種類を変えたりするそうです。
撥(ばち)は、象牙や、鼈甲でつくられています。
実際に見ると、わりと大きくて驚きました。
細棹の撥は、もう少し、小ぶりなものだそうです。
それでは、お稽古を始めましょう!
指すりを左手につけて、
そして、姿勢を正して、
糸巻きのあたりが目線の高さになるような角度で、構えます。
まずは、調律から。
全員の音を合わせるだけでも時間がかかりました。
そして、いよいよ。
「黒髪」のお稽古です。
黒髪の 結ぼれたる 思いには 解けて寝た夜の 枕とて 独り寝る夜の仇枕 袖は片敷く妻じゃと云うて愚痴な女子の心も知らず しんと更けたる鐘の声昨夜の夢の今朝覚めて 床し懐かしやるせなや積もると知らで 積もる白雪
三味線を弾きながら、唄います。
難しいですが、先生の音色は、とても素敵でした。
「黒髪」の歌詞の意味を、私なりに、解釈させていただくと、
黒髪が結ばれて解けがたいかのようにあった二人の間のわだかまりも解けて、そういう日もあったのに、一人寝る夜の寂しさをあなたは知る由もなく、今朝目覚めたら積もっている白雪のごとく、私の切なさもつもっている・・・
かなわない恋の切ない唄ですね。
深海先生とイケメンなご子息!
今回のお稽古、三味線の素敵さを感じられた、いい時間を過ごさせていただきました。
私は、個人的に、弟子入りさせて頂きたいくらい、三味線、気に入りました。
深海先生、また是非!よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。