アカデミックに日本の素敵をご体験いただく和塾・大人の遠足シリーズ。
今回のテーマは『数寄の建築』です。日本を代表する数寄屋大工の棟梁、裏千家大工であり、伊勢神宮の茶室やロックフェラー、ジョン・レノンの邸宅をも手掛けた中村外二(1906〜97)が興した中村外二工務店。その当代棟梁・中村義明さんの案内で、京都の数寄の建ものを巡りました。
中村外二工務店の義明棟梁
まず訪ねたのは、外二工務店の代表作でもある「室町和久傳」。義明棟梁を囲んでお食事をいただきながら、数寄の建築論を拝聴しました。
次に向かったのは紫野。棟梁所縁の深い大徳寺「真珠庵」です。常は非公開のこの塔頭では、入母屋造・檜皮葺の方丈(長谷川等伯の障壁画も!)、入母屋造、杮葺の書院・通僊院、そして金森宗和好みと伝えられる二畳台目下座床の茶室「庭玉軒」などを、これまた義明棟梁の解説付きでたっぷりと鑑賞しました。
その後は、今話題の外二最新作である高台寺の「十牛庵」から外二工務店の資材倉庫や工房を経て、遠足の最後には、和塾ならでは、特別にお願いして、参加者一堂で外二が建てた棟梁のご自宅にうかがいました。斯界随一の数寄屋大工の自邸でのひとときは、一生の思い出になる貴重でまたとない機会でしたね。
高台寺十牛庵
高台寺十牛庵
中村外二工務店
中村外二工務店の資材倉庫
中村義明棟梁の自邸