和塾 定例のお稽古8月の第一弾は、浄土宗大本山 増上寺にお伺いしました。
参拝課長でいらっしゃる吉田様によるご案内で、閉門後の特別参拝をさせていただきました。
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和塾本科・「増上寺特別参拝」
平成28年8月9日(火)大本山 増上寺
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今回は単なる参拝でなはく、まずは本堂にて増上寺についてその縁起や、大本山としての役割、焼失の苦難など様々なお話を伺いました。
その後、宝物展示室、安国殿、徳川家霊廟、そして重要文化材の三解脱門(三門)の楼上に登らせていただき、最後に同じく重要文化財の経蔵を拝見させていただきました。
教えていただいたことを少しだけ。
<大殿(本堂)のご本像>
東京大空襲により、増上寺は三解脱門と経蔵を除いて灰燼と帰しました。大殿と呼ばれる本堂は戦後に再建され、昭和49年に落慶されました。鉄筋コンクリートの近代的な建造物で、東京の中心部で様々な方に仏教の発信をしようと模索して建造されたとのことです。
その中にいらっしゃるご本尊は阿弥陀如来像。しかし左右に良く見られる阿弥陀如来像左右の観音菩薩と勢至(せいし)菩薩はいらっしゃいません。その主な理由は、増上寺が僧侶の養成機関を務めているから。現在、僧侶になるための最後の修行を開けるのは増上寺と京都の知恩院のみだそうで、修行に際しては阿弥陀如来様の教えに対して一対一で向き合うことが必要。増上寺の阿弥陀如来像は極楽浄土で弟子たちに法を説いている時のお姿を表しているとのことです。よって、観音菩薩と勢至菩薩がいない。ちなみに観音菩薩と勢至菩薩がお隣にいらっしゃるというのは、阿弥陀如来様がまさに立ち上がって衆生(人々)を救いに出ようという姿勢を表しているそうです。また、大殿の床はピカピカ。これは鏡板と呼ばれ、本堂自体を極楽浄土に見立てており、床は水面を表しているからだそうです。
その他にも、徳川家霊廟が増上寺と寛永寺に分かれている理由や三門と山門の違いなど、初めて知ることばかり。真夏の夜のお墓参りに三門楼上からの眺めなどとても貴重で学びの多い機会でございました。
吉田様、ありがとうございました。