日時:2011年6月14日(火) P.M.7:00開塾
場所:国際文化会館
Text by nn
本格的な夏に向かって、一段と暑くなってきた今日この頃。和塾では、心落ち着かせ、静かに書のお稽古を行いました。
場所は、国際文化会館。近代日本庭園の先駆者と言われる「植治(うえじ)」こと7代目小川治兵衛作の緑豊かな日本庭園に囲まれた中、お招きしたのは女流書道家の矢萩春恵先生。港区の名勝にも選ばれた庭園は、都心で癒される貴重な空間。先生にお歩き頂き、ご覧頂いた後、書のお稽古をつけていただきました。
矢萩春恵先生
2008年に文化庁長官賞も受賞された先生は、かつて、香港、フランス、アメリカ、インドなどで個展を開催し、ハーバード大学の客員教授として3年間アメリカの学生に書道を教えていらっしゃったこともあり、教え子には、和塾でも大変お世話になっている漆芸蒔絵の人間国宝 室瀬和美先生もいらっしゃいます。婦人画報の表紙も務められたこともある先生、室瀬先生がおっしゃるには、人数が少なかった大学の書道サークルに、矢萩先生目当ての男子生徒が沢山詰めかけたそうです。
今回のお稽古では、お手本として、参加した塾生の名前を「楷書」「行書」「草書」にてお書き頂き、それを練習。後半は、漢字の成り立ちを伺った後、書で創作のデモンストレーションが行われました。まずは、とっかかりとして、自分の名前を素敵に書けるようになること。ちゃんとした大人のたしなみです。
黙々と練習する塾生
矢萩先生は、近い距離で手を取って教えてくれます。男子大学生が集まる訳です。
参加者全員、集中。張りつめた雰囲気。
さすがに皆さん、お上手です。
頭も神経も使います。
先生の「永字八法」。この字に書の「線」の全てが含まれています。
一通り練習し、漢字の基礎をお伺いした後は、いよいよ先生のデモンストレーション!!
「よっ」「いよっ」と声を出しながら、書いていきます。
今回は、塾生の好きな漢字をリクエスト。
その1「絆」
字の成り立ち、歴史、今までの作例、言葉のイメージなどから、
再構成して書いていきます。
お子様の名前をお願いする塾生が多く。皆さんとても子煩悩。
最後は、矢萩先生のお好きな言葉 「楽」
ちなみに先生の好きな言葉のもう一つは、「男」とのこと。
一度しかない人生、楽しく生きましょうとのお言葉。おっしゃる通りでございますね。
毎日楽しく過ごしていらっしゃるから、先生はいつまでたってもお綺麗なのでしょう。
一日一日と、何か一つでも楽しいことを積み重ねていきたいです。
久方ぶりの書道、身が引き締まり、気持ちのよいお稽古となりました。
ちなみに、先生にお書き頂いた書10数点(海、花、修、母、伸など)は、先生から塾生にプレゼント。
家宝にさせていただきます!
お稽古後のお食事会にもおつきあい頂き、塾生皆、楽しいひとときを過ごすことができました。盛り沢山なお稽古ありがとうございます。またどうぞ宜しくお願いいたします。