紀尾井町「福田家」で楽しむ贅沢な蛍鑑賞「光の宴」

皆様、最近「蛍」を見たのはいつでしょうか。都内某所の広い庭園、里帰りの際、はたまた遠い昔…今回は夏の風物詩、蛍を紀尾井町福田家さんのお庭で鑑賞し、特製の懐石料理をいただきました。都内では貴重な蛍を貸切で。来年3月に移転を控える福田家 本店では最初で最後の「光の宴」でございました。

会場は、「紀尾井町 福田家」。各国王室 大統領も訪問され、各界著名人が足しげく訪れる料亭でございます。
虎ノ門に割烹旅館として創業され、かつては川端康成 ・ 湯川秀樹・イサムノグチ らの文化人が定宿とし、名作誕生の舞台となりました。また、伝説の美食家・ 北大路魯山人と縁の深い店としても知られ、紀尾井町への移店の後、料亭となった現在でも料理を総合芸術ととらえる魯山人の精神を現代へと受け継ぐ正に唯一無二の存在でございます。まだ本店を訪れていない方は、一度来年の3月までにぜひ行かれてはいかがでしょうか。

そして、福田家さんには都内の料亭では珍しく水辺のある立派なお庭がございます。
そのお庭に、寝ている蛍300匹を夕方のうちにお引越し。

蛍についても少しだけ。日本で見られる蛍にも種類がございますが、有名なのは「ゲンジボタル」と「ヘイケボタル」。この違いをわかりやすくお伝えしますと、サイズが大きく、光が強く長いのがゲンジボタル。
こちらは近年は6月いっぱい。サイズが小さく、儚く短く光るのがヘイケボタル。こちらは7月いっぱい。
かつては、8月まで見られたそうですが昨今の気温上昇により蛍が生きられる期間が短くなっているようです。7月の開催でございますので今回は「ヘイケボタル」です。

ご参加の皆さまには蛍が光り出してから本間へご案内。まずはたっぷりと「蛍鑑賞」。蚊も多く、蒸し暑い中を歩き回って探さずとも、涼しい室内からお庭のあちこちで儚く光る様子をご覧いただきました。飛び立つ蛍を指で追い、わぁっと歓声をあげていらっしゃる姿が印象的でございました。

30分ほどの蛍鑑賞の後は、福田家謹製会席料理を召し上がっていただきました。
何と福田家さんには現在も約2,000点の魯山人作品があり、今回は特別に焼き物のお皿を魯山人で
ご用意いただきました。

お土産には皆さまに会津の工芸品「会津桐うちわ」をご用意させていただきました。もちろん和塾特製の蛍柄です。

好評をいただきました初の蛍企画でございますが、来年は6月、「ゲンジボタル」でぜひ実施したいと考えております。