限られた人しか知らない最高峰があります。我が国の料理屋・料亭の頂点「新喜楽」。京都の名だたるお茶屋をはるかに凌ぐ格式の高さ。現在でも多くの国賓・王皇族が訪れる他に類の無い空間です。
この和の迎賓館にて開催する和塾の春の風物詩「新喜楽観桜会」。
すべてが最高級。
もうこれ以上は不可能な、究極の御座敷花見の宴を今年も開催しました。
「新喜楽」は、明治8年に日本橋茅場町近くで創業。明治31年に現在地である築地の大隈重信邸跡地に移転しました。政財界人や文化人の利用者が多いことで知られ、創業時は伊藤博文もよく利用したそうです。森鴎外が明治42年に書いた短編小説「追儺」にも新喜楽が登場しています。
芥川賞・直木賞の選考が行われる場所としても知られ、芥川賞は一階、直木賞は二階の座敷を利用しています。
建物は関東大震災後に建設されたものをベースに建築家・吉田五十八が度々増築・改修を手がけた新興数寄屋造りで、特に本企画で使用する二階大広間は金砂子撒きの和紙を貼り込んだ格天井をはじめ、建築的見所にあふれた我が国最高峰の和空間。宴会中に倒れた故佐藤栄作氏を館の営業を止めて看取ったという歴史的な一室でもあります。
この空間を艸心流瓶華家元継であるご主人による桜花の投げ入れで埋め尽くした、お座敷での花見の宴。
ミシュラン掲載を拒否する和食の最高峰による観桜の会席は、食通達も絶句する究極の美味。我が国最高峰の花柳界である新ばしの芸者衆が花見の踊りで華を添え、お土産には老舗名店の特性桜づくしの和菓子を、ウエルカムには桜色の発泡酒をご用意して。
お座敷でのお花見ですから天候に気を揉むこともなく、ゆっくりと、たっぷりと、贅沢を究めた宴をお楽しみいただきました。