関西能楽界を代表する観世流シテ方の人間国宝。
1942年、大槻秀夫の長男として大阪に生まれる。祖父(大槻十三)と父(大槻秀夫) 観世寿夫、八世観世銕之亟に師事。1947年、「鞍馬天狗」稚児にて初舞台。2002年には紫綬褒章、2006年には大阪文化祭賞グランプリ・大阪舞台芸術賞、2013年には旭日小綬章受賞など受賞多数。梅原猛・天野文雄・村上湛・堂本正樹・伊藤正義らとともに復曲能や新作能にも積極的に取り組み、能の可能性を広げてきた。また自身でテーマを決めた自主公演「大槻文藏の会」を定期的に行い、能の普及振興にも努めてきた。そんな多彩な功績が認められ、2016年に重要無形文化財保持者いわゆる人間国宝に認定。大阪のシテ方では初の認定であった。
公益社団法人能楽協会・大阪支部長 大阪能楽養成会副会長 公益財団法人大槻能楽堂理事長を務める。